LEDビジョンとは?関連する基礎知識や、屋内用・フィルム型などの種類についても解説!
LEDビジョンはディスプレイの1種です。近年の技術発達と製品普及により、広告・情報提供・エンターテイメントなどさまざまな用途に広く活用されています。本記事ではLEDビジョンについての概要・関連する基礎知識・種類について詳しく解説します。
LEDビジョンとは?
LEDビジョンとはどんなものでしょうか。以下ではLEDビジョンの概要・仕組み・液晶モニターやプロジェクターとの違いについて解説します。 LEDビジョンとは、LEDを使用して文字や映像などの情報を表示するディスプレイのことです。LEDビジョンには数多くの小さなLEDが密集して配置されており、それぞれが発光することで画像やテキストを形成します。 LEDビジョンは私たちの生活の至るところで見つけられます。ショッピングモール・駅・街頭や人通りの多い交差点などにおいて、道案内や広告目的で使用されています。 LEDビジョンの仕組みは比較的単純です。LEDビジョンは赤・青・緑の3色のLED球(発光ダイオード)の集合によってできています。これらのLED球が「ユニット」と呼ばれるまとまりになっており、このユニットを複数集めてパネルとしたものがLEDビジョンとなっています。 LEDは電気信号を受け取り、その信号に応じて光を発します。そのため搭載されているLEDの数が多いほどディスプレイの解像度が高くなり、より鮮やかで高画質な映像を映し出せます。 LEDビジョンと液晶モニターやプロジェクターとの違いは、輝度にあります。輝度とは光の明るさの量を指し、「カンデラ」という単位によって表されます。数値が高いほど明るく、小さいほど暗いことを示しています。 LEDビジョンは液晶モニターやプロジェクターよりも輝度が高く、画面がより明るいです。具体的にはLEDビジョンは1,200から5,500カンデラなのに対し、液晶モニターは600カンデラ程度となります。LEDビジョンは液晶モニターやプロジェクターよりも鮮明で明るい表示が可能です。
LEDビジョンに関する基礎知識
LEDビジョンについて理解するためには、ディスプレイについていくつかの基礎知識を知っているとわかりやすいです。ここでは、LED・ピクセルピッチ・輝度・視野角について解説します。 LED(Light Emitting Diode)は、電気信号を受け取り光を発する半導体素子です。半導体とは、金属などの導体とゴムなどの絶縁体の中間の抵抗率を持つ物質を指します。LEDは半導体の長所を持っているため、点灯が速い・消費電力が少ないなどの利点があります。 LEDビジョンには数多くの小さなLEDが使用されています。それぞれのLEDが独立して光を発することで映像を形成します。LEDは紫外線や赤外線から受けるダメージが少ないため、屋外用のLEDビジョンにも最適です。 ピクセルピッチとは、ディスプレイを構成する画素(ピクセル)同士の距離を指します。LEDビジョンにおけるLED同士の間隔とも言い換えられます。ディスプレイの画面は、縦横に規則正しく並んだ微小な点により構成されています。この点をピクセル・画素・ドットなどと言います。 ピクセルピッチはディスプレイの表示の精密さを表す指標として使われ、単位はマイクロメートル(μm)によって表されます。基本的にピクセルピッチが小さいほどピクセル同士の距離が近くなり、より高解像度の映像を表示できます。 輝度とは、光源のある物体から発せられる光の明るさの量を指します。単位はろうそくを意味するラテン語の「カンデラ」によって表され、1カンデラはろうそく1本分の明るさとされています。 ディスプレイの輝度は種類によって異なります。一般的なパソコンは300から500カンデラ、サイネージ用の液晶ディスプレイは300から2500カンデラ、LEDビジョンは1000から7500カンデラです。 視野角とは、画面の表示が正しく見える範囲を角度で表したものです。ディスプレイは基本的に正面に光が飛ぶため、正面からなら正常に見れます。しかし斜めから見ると、ある一定の角度を超えると正常に見えなくなることがあります。この角度を表したものが視野角です。 視野角には2種類あり、上下方向の角度を表す「垂直視野角」と、左右方向の角度を示す「水平視野角」があります。LEDビジョンの視野角は、液晶ディスプレイの視野角よりも上下左右の角度が大きいです。
LEDビジョンの種類
LEDビジョンにはさまざまな種類が存在します。以下では、屋外用・屋内用・床面用・フィルム型のそれぞれの特徴を説明します。 LEDビジョンには大きく分けて屋内用と屋外用があります。屋内用LEDビジョンの特徴は輝度が高いことです。屋内用の液晶ディスプレイの輝度300から700カンデラなのに対し、屋内用LEDビジョンの輝度は1000から1500となります。 また屋内用LEDビジョンは視認性が高いこともメリットのひとつです。LEDはそれ自体が発光するため、遠くからでも表示が見やすいです。屋内用LEDビジョンはイベント会場や展示会場、ライブやコンサートなどで利用されます。 LEDビジョンには屋外用のものもあります。屋外用は屋内用よりもさらに輝度が高いのが特徴です。屋外用は屋内用と比べると輝度が3倍から5倍ほど明るく、中には10000カンデラ以上のものもあります。屋外用LEDビジョンは、太陽光の下でもはっきりと見えるように輝度が高くなっています。 また屋外用LEDビジョンは、防塵・防水仕様になっていることも特徴のひとつです。屋外用LEDビジョンは大型のものが多く、メンテナンスを頻繁には行えません。そのため雨風や紫外線にさらされる環境下でも長く使用できるように、耐久性を高めた設計がなされています。 LEDビジョンには屋内用や屋外用の他にも、床面用のものがあります。床面用LEDビジョンは、床の上に設置されたり床に埋め込まれたりして使われるLEDビジョンです。「フロアビジョン」と呼ばれることもあります。 床面用LEDビジョンは主に、ファッションショーやその他のイベント・ショーなどで使われます。人だけでなく車などが乗っても割れないように、特殊強化ガラスが使用されています。また床面用LEDビジョンは、フェンシングの試合の判定を表すために使われることもあります。 LEDビジョンには通常のパネル型とは異なる、フィルム型LEDビジョンもあります。フィルム型LEDビジョンは、透明なプラスチックフィルムにLEDがついた構造になっています。透過性が高く、景色を遮らない利点があります。 またフィルム型LEDビジョンは軽量で柔軟性があるため、さまざまな形状やサイズに適応できます。建物の曲線や構造物の輪郭に合わせて設置できるため場所を選ばず、立体的な映像演出が可能です。
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LEDビジョンの仕組みや種類を知って用途に合ったものを選ぼう!
本記事では、LEDビジョンについての概要・関連知識・種類について解説しました。LEDビジョンとはLEDを使用したディスプレイのことです。LEDビジョンの理解を深めるためには、LED・ピクセルピッチ・輝度・視野角について知っておくと良いです。 またLEDビジョンの種類は、屋内用・屋外用・床面用・フィルム型などがあります。それぞれ特徴が異なり、最大限用途に合った設計になっています。